亀山市

彌牟居神社(三重県亀山市両尾町)延喜式内社【論社】

三重県亀山市両尾町に鎮座する延喜式内社の論社である彌牟居神社の紹介です。御祭神は建速須佐之男命他二十五柱。元々は牛頭天王を祀る天王社であり、明治四十一年に近隣の六十九社を合祀した際に現在の社名に改称しています。

神社情報

  • 神社名:彌牟居神社(みむこじんじゃ)
  • 鎮座地:三重県亀山町両尾町三四一四番地

アクセス:亀山市コミュニティーバス「平尾バス停」徒歩9分 │ 駐車場:◯

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御祭神

  • 建速須佐之男命

配祀神

  • 伊邪那岐大神
  • 保食神
  • 大事忍男神
  • 火之夜芸速男命
  • 八重事代主神
  • 大名牟遅神
  • 菅原道真
  • 水波之女神
  • 大山津見神
  • 息長帯比売命
  • 御食津神
  • 天菩日命
  • 天照大御神
  • 帯中津日子命
  • 和久産巣日神
  • 天児屋命
  • 木花佐久夜比売命
  • 品陀和気命
  • 宇迦之御魂神
  • 大雀命
  • 火之迦具土神
  • 速玉之男命
  • 久久理比売命
  • 大山咋神

ポイント

御祭神の建速須佐之男命ですが、江戸時代までは神仏習合の神である「牛頭天王」として祀られていました。明治維新になって神仏判然令により神仏習合は解体されてしまい、今では神仏習合時の思想に触れる機会がほとんどないので正直馴染みがないのですが、神仏習合の考えの中に「本地垂迹」というものがあります。
 これは・・・

八百万の神々は実は様々な仏が化身となって日本の地に現れた権現である。

という考えなんだとか。正直、この時点で何を言っているのかよくわからないわけですが。

で、牛頭天王は”薬師如来 垂迹 牛頭天王 本地 建速須佐之男命”ということらしいです。この考え方から牛頭天王を祀っていた全国の八坂神社・津島神社・天王社などは御祭神を建速須佐之男命へ変えています。

社格等

  • 延喜式神名帳:伊勢国鈴鹿郡 彌牟居神社
  • 国史見在社 :ー
  • 近代社格制度:村社

境内社

由緒・社歴

 創建は不詳。
「亀城兎園記(元禄二年に書かれた亀山城下の様子や神社をまとめたもの)」平尾村を記した項目に「神明・天王 七十間ニ三十間 社領附 村ノ東」と書かれており、江戸時代には天王社または牛頭天王社などの名前で呼ばれていたようです。明治政府による神仏判然令によって牛頭天王を祀っていた神社は御祭神を建速須佐之男命に代える所が大半であり、当該天王社もこれに倣い、主祭神を建速須佐之男命としています。
 明治十二年に村社に列格。
 明治四十一年、近隣に鎮座する神社(村社八社、無格社六十一社)を合祀し、社名を彌牟居神社と改称した。※合祀された神社については色々資料を探しているのですが今の所見つからず不明です。)

  • 創建:不詳
  • 江戸時代:天王社と呼ばれる
  • 明治十二年:村社に列格
  • 明治四十一年:近隣の神社を合祀

祭式

  • 例大祭:十月十日
  • 祈年祭:未確認
  • 新嘗祭:未確認

参拝記

 新名神高速道路と東名阪・伊勢自動車道を結ぶ連絡道の亀山JCTからほど近い場所に鎮座しています。境内のすぐ近くは”フラワーロード”と呼ばれる広域農道が走っているそんな場所になります。

県道302号線と県道とフラワーロードを結ぶ接続道の交差点の所に彌牟居神社の境内入口があります。延喜式内が合わせて彫られた社号標と石造灯篭一対、昔ながらの幟立石一対が据えられ、境内に向かって中々急な石段が続いています。県道と右に写っている道路を敷設する為に境内の一部が削られて今の姿になったはずですが、元々はもう少しなだらかな石段が続いていたんでしょうね。

 石段を登り切った先に、扁額の無い石造明神鳥居が据えられています。

 彌牟居神社の東側には空海が伊勢神宮への参籠の途中に不動明王を刻み寺名を付けたとする”青龍山不動院辺法寺”があります。そしてこの地に住んでいたと伝えられている”藤原(平)景清”が不動明王を信仰していたとも。

藤原景清とは?

 日本各地に”景清伝説”が伝えられているという藤原景清は平家の有力家人であった藤原忠清の子で平家の都落ちにも従った事から「平景清」とも呼ばれている平安時代末期の武将になります。
 平家が滅び、幼少の安徳天皇が入水した壇ノ浦の戦いにも景清は参戦していた様ですが源氏に捕らえられ「八田知家」に預けられたのち、絶食して果てたと言われています。

 ただ、いろいろ謎多き人物であった事から全国に「平家の落人」としての伝説が残っており、姉妹サイトである「あいちを巡る生活って」でも清影伝説が残っている大府市にある「万年山浄福寺」と「生目神社」を紹介しています。
 今となっては知っている人も少なくなってきたと思いますが、ナムコ(現在のバンダイナムコ)がアーケードゲームとプレステ用の横スクロールアクションゲームである「源平討魔伝」を発売していました。当時は一世風靡したゲームだったと記憶しています。

  • 亀山市: 20社鎮座 紹介16社目 16/20
  • 三重県:815社鎮座 紹介24社目 22/815

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 こちらの手水舎は中々見ない様式で、妻入瓦葺”鉄製”四本柱タイプになります。屋根部分は木造なのでハイブリッド工法とも言えるかもしれません。その先には明神鳥居の二の鳥居が見切れています。

二の鳥居の先はこんな感じで境内が広がっています。社殿は更に石段を登った先に鎮座しているようです。一対の杉の木は意図的に植えられたのでしょうかね。根の張り方とかまさに”対”といった感じになっています。

 石造狛犬一対になります。この石匠がどこの方なのか全くわからないのですが今まで見てきた狛犬の中での「自分の中で好きな狛犬の造形ランキング」ではかなり上位にランクインしてきます。特に、顔つきはピカイチかも。

狛犬の特徴

 全国に一万社以上が鎮座する神社のその大半に据えられている「狛犬」。狛犬は邪気を祓い、神前を守護していると考えられています。その為、拝殿の前、参道、境内入口など要所に左右一対で据えられています。

 神道には「神様から見て左側(神前向かって右側)が上位」という思想があり、祭式作法、神社様式など神社に関わるほぼ全てがこの思想の影響を受けています。

 狛犬もこの思想を色濃く反映されていて、向かって右側に口を開いた阿像、向かって左側に口を閉じた吽像が据えられています。口を開いたり口を閉じたりしているのは、阿吽は、インゴのサンスクリット語の最初の音「ア」と最後の音「ウン」を発音した時の口の形を表しているとも言われ、「宇宙の最初と最後」を意味しているとも。この事から、「ア」を表現している阿像が上位としている訳です。

  切妻造瓦葺平入の切妻破風の向拝が設けられた拝殿を有する社殿になります。

 瑞垣に囲まれた神明造の本殿になります。拝殿と本殿の間に雨よけの屋根が設けられています。

  • 本殿:神明造(千木:内削ぎ・鰹木:六本)
  • 幣殿:ー
  • 拝殿:◯(平入、向拝あり:亀山市周辺の神社で散見できる建築様式)

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