三重県亀山市中庄町に鎮座する「於々奈気神社」の紹介です。御祭神は伊弉諾尊。地元に伝わる伝承では平安時代末期に淡路島の伊弉諾神宮より勧請創建された神社であるとしています。境内には樹齢350年超とされる亀山市天然記念物の大楠が社殿脇にそびえています。
神社情報
- 神社名:於々奈気神社
- 鎮座地:三重県亀山市中庄町三一二番地
アクセス:亀山市コミュニティーバス「中庄バス停」徒歩3分 │ 駐車場:◯
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御祭神
配祀神
ポイント
三重県神社庁のHPを参照すると、御祭神は主祭神の「伊弉諾尊」のみとなっていますが、昭和十二年に発刊した「郷土調査」によると於々奈気神社の御祭神は「伊邪那岐命外七柱」としています。配祀神の明細については記されていないので詳細は不詳ですが明治後半の三重県を襲った大規模な神社合祀策で周辺の神社や祠を合祀したのであろうと思われます。
社格等
- 延喜式神名帳:ー
- 国史見在社 :ー
- 近代社格制度:村社
境内社
由緒・社歴
創建は不詳。
地元に伝わる伝承では「第八十代高倉天皇の御宇(1168-80年)、淡路国の多賀宮の社家”某”が、小松内府重盛の男・資盛に従って当国に降った。資盛が帰洛の後、”某”は剃髪し法皇山金剛寺に住んだという。そして、この社家”某”が以前から信仰して止まなかった淡路の伊邪那岐神を勧請して土地の氏神社へ奉斎したという。淡路の伊邪那岐が転訛して「オオナギ」となったという。」と伝えている。於々奈気神社は850年以上の歴史を持つ古社ということになります。
- 創建:伝 仁安三年(1168年)ー治承四年(1180年)
- 時期不詳:村社に列格
祭式
参拝記
ほぼ中ノ川に沿って鈴鹿と芸濃を結ぶ県道648号線を走っていき、亀山市立昼生小学校近くの田園が広がる中に1箇所だけ森が茂っている場所が中ノ川越に見る事ができるかと思います。この森が今回参拝する於々奈気神社の鎮守の杜になります。
於々奈気神社の境内入口には社号標、幟立石の意匠を取り入れた幟ポール、狛犬一対、石造神明鳥居が据えられています。
鳥居越しに社殿を望みます。周辺の田園が広がる明るい場所と薄暗い鎮守の杜のコントラストが非常に印象深い神社かと思います。
由緒のところで出てくる「淡路国の多賀宮」とは、淡路島に鎮座する伊弉諾神宮の事で、古事記・日本書紀に「国生みで最初に生まれた淡路島の多賀の地で静まった。」と書かれ、伊弉諾尊が鎮まった場所に創建された伊弉諾尊を御祭神とする旧官幣大社の神社になります。
国生みとは?
イザナギ・イザナミによって当時の大和朝廷の勢力圏となる十四の島が生み出されます。この十四の島の中で一番最初に生まれたのが「淡道之穂之狭別の島」になります。次いで四国、隠岐の島、九州、壱岐の島、対馬、佐渡の島、本州、児島、小豆島、屋代島、姫島、五島列島、男女群島と順に生まれていきます。当時の大和朝廷の勢力圏の島々が描かれていると考えられ、北海道などは入っていません。
この国生みが終わるとイザナギ・イザナミによる「神生み」に入っていきます。そして、なんやかんやあって三貴神を産んだイザナギは”詔”を達成したとして淡路島に鎮まる事になります。
※別天津神がイザナギ・イザナミに国生みと神生みを命じた事を”詔”としています。ちなみに、イザナギ・イザナミが誕生した時は伊邪那岐”神”と伊邪那美”神”と書かれていたのですが、上記の詔を発せられると伊邪那岐”命”と伊邪那美”命”と変化が生じています。これは何らかの命を受けた時、その神の敬称が「命」に変わるという事になります。
- 亀山市: 20社鎮座 紹介11社目 11/20
- 三重県:815社鎮座 紹介19社目 19/815
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明治初期の生まれと思われる独創的なお姿の狛犬一対になります。
狛犬の特徴
全国に一万社以上が鎮座する神社のその大半に据えられている「狛犬」。狛犬は邪気を祓い、神前を守護していると考えられています。その為、拝殿の前、参道、境内入口など要所に左右一対で据えられています。
神道には「神様から見て左側(神前向かって右側)が上位」という思想があり、祭式作法、神社様式など神社に関わるほぼ全てがこの思想の影響を受けています。
狛犬もこの思想を色濃く反映されていて、向かって右側に口を開いた阿像、向かって左側に口を閉じた吽像が据えられています。口を開いたり口を閉じたりしているのは、阿吽は、インゴのサンスクリット語の最初の音「ア」と最後の音「ウン」を発音した時の口の形を表しているとも言われ、「宇宙の最初と最後」を意味しているとも。この事から、「ア」を表現している阿像が上位としている訳です。
切妻造瓦葺平入の庇による向拝が設けられた拝殿を有する社殿になります。木目調のトタン板が貼られるなど拝殿というより社務所兼用という感じでしょうか。
裏に回ってみると、神明造の本殿をしっかりと拝見することができました。
- 本殿:神明造(千木:外削ぎ・鰹木:五本)
- 幣殿:ー
- 拝殿:◯(平入、向拝あり:亀山市周辺の神社で散見できる建築様式)
亀山市天然記念物:大楠
こちらが亀山市の天然記念物となっている大楠(樹齢350年以上)になります。神社を巡っていると巨木・巨石といった非常に大きい物に出会うことがあります。自分が見ても「おおっ!」と感じる訳ですから、人は大きい物に惹かれるのかもしれません。
社頭に天然記念物を示す標柱が据えられていました。天然記念物に出会えると何となくワクワクするのは自分だけかな?
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